原歌:
やすらはで寝なましものを小夜ふけて傾くまでの月を見しかな
作者は[59]赤染衛門。赤染時用の娘。
上の歌は、「はらからなる人」に約束していながら訪れなかった藤原道隆へ送ったもので、代作。「はらからなる人」は姉妹説と同僚説がある。
母は[40]平兼盛の妻であったが、別れて時用と再婚した。[40]兼盛は[59]赤染衛門を自分の娘であると考えて親権を争ったが、認められなかった。
曾孫に[73]大江匡房がいる。
藤原道長の妻である源倫子、また娘である藤原彰子に仕え、同僚に[56]和泉式部、[57]紫式部、[61]伊勢大輔などがいた。
なお、上述の道隆の妻は[54]高階貴子。